TBS / 金曜テレビの星

フレーム
※この試写は関係者専用で、予告なく閉鎖いたします。
「日米凶悪犯罪事件簿 3」
試写映像
            ≪ 制作メモ ≫
 いよいよ第3弾。
 毎回、ゲストにはドラマで刑事役経験者をゲストに加えているが、今回は神田正輝氏を迎えた。本人の要望もあり、このころからスタジオMCを強く目指していると公言していた。そのせいか、スタジオでも非情に協力的だった。日本の凶悪犯罪の再現ドラマを見て、「この作りだったらとてもいい。今度、是非、再現ドラマでも出演はするよ。」と直接声をかけられた程。しかし、これは次回作では間に合わず、それ以後に計画していたが、第5弾は制作プロダクションの分裂騒動があり、頓挫してしまった。
 日本の犯罪は連続爆破事件を取り上げた。丹念な刑事たちの聞き取りだけで解決した、刑事仲間でも伝説的な事件だった。横浜列車爆破事件だ。この再現ドラマでは、刑事たちの聞き取り調査の会議で40名の刑事役を用意して、その会議シーンを何度も登場させ緊迫感を盛り上げる必要があった。私は当初から黒沢明監督「天国と地獄」や、野村芳太郎監督(というより橋本忍脚本の)「砂の器」の緊張感ある刑事捜査会議シーンをイメージしていた。そこで、暑い夏の雰囲気と煙草の煙を多用させて、煙と汗で緊迫感の演出をした。煙草の煙が思うように充満せず、40人が吸っても、レンズを通すと十分ではない。そこで、急きょ、蚊取り線香を集めたが、売り切れで、お線香を大量にたいた。不自然に煙過ぎとの意見もあったが、効果はてきめんで、成功したと思っている。暑さを表現するために、絵コンテ丈は会議途中で上着を脱ぐシーンがあったが、撮影現場を見学していた刑事の方に、「刑事は会議に上司、それも部長刑事がいる前で平の刑事たちが上着を脱ぐような失礼なやつはいません」とアドバイスされた。ドラマの緊迫感のための嘘も必要だが、ここはそれに従い、全員上着で通した。それも、結果、良かった。現在でも安っぽいドラマ(笑)では、ワイシャツに腕まくりのシーンもあるが、それが陳腐に思えるのは刑事経験者と私だけだろうか。とてもイイ会議シーンが出来上がったとおもっている。神田正輝氏もこの地味なのに緊張感のある会議シーンに感銘して、出演オファを私にくれた程だ。
 撮影は芝公園スタジオの奥の大会議室で丸一日かけて行った。そのため、後日、この部屋が線香臭いとクレームが入り、『葬儀をここでやったのか!』と制作Pがどなられたらしい。あわてて、におい消しを巻いて、誤ったという後日談もある。しかし、その甲斐はあったと自負している。
 三菱銀行籠城事件も芝公園スタジオの受付を銀行に内部にみたてて撮影した。
いずれも、ローバジェットな通常の番組予算で作れらた。法外なドラマ予算があれば…と、何度も夢を見たものだ。
この再現ドラマのために、効率的に撮影し、演出意図をスムーズに現場に理解ていもらうために、数百カットの絵コンテすべて描いている。これも重要な演出設計の要素だと思っている。このシリーズの短い再現ドラマのために、イメージ再現を含め千カット程度には及んでいるだろう。

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